炊飯器で作るけど味に一切妥協なしの本格タルトタタン

タルトタタン ほろ苦いカラメル、りんごの甘酸っぱさ、サクサクのタルト。タルトタタンはどれをとっても魅力いっぱいなスイーツなの。

試行錯誤を重ね完成させた究極のタルトタタン

過去にタルトタタンのレシピを紹介したことがあったんだけど、今思えば作るのが大変でした。
そこでおいしさはそのまま、いやそれ以上で作業量と時間を大幅に減らしたのがこのタルトタタン。何度も試行錯誤して完成した自信作です。

改善点①炊飯器を活用

「焼き菓子作りにオーブンは欠かせない、持ってないとお菓子が作れない」
とお思いのあなた。

そんなことないわ。諦めないで!
オーブンを使わなくても炊飯器や身近な道具を活用すればいいのよ。

改善点②作業短縮

前回のタルトタタン、りんごを煮るだけで一時間超え。決してスマートではないわね。
この工程だけでもほんっとに重労働。

絶えず焦げないように鍋を見るって大変なんです。
だから今回はそこ以外にも全体的に見直して効率重視。極力作業負担を少なくしたのよ。

材料について

タルトタタン作りに必要な材料も少なく出来ました。

揃えてほしいのは5つ

  • りんご 3つ
  • バター(有塩) 70グラム
  • ホットケーキミックス 100グラム
  • グラニュー糖 80グラム
  • レモン汁 大さじ2

たったこれだけでできるのよ!

ちなみにこの分量、3合炊き用の炊飯器で作る前提。
うちにある炊飯器がそうだからってこと。それより大きなサイズの炊飯器では作れるかどうか未検証だからごめんなさいね。

りんごは煮崩れしにくく酸味のある紅玉という品種がベスト。ってよく言われるけど、正直何でもいいわ。

品種なんかより大事なのは鮮度よ。
「す」が入った林檎は食感が悪いからダメ。必ず生で食べても美味しいものを使うこと。

大切だからもう一度言うけど、タルトタタンに使う林檎は品種よりも鮮度が命よ~。

タルトタタン作りの段取り

お菓子作りは段取りよく進めるのが成功の鍵。
これからどんな作業をするかイメトレしておきましょうね。

工程を時系列にすると

  1. ①フィリング作り
    • りんごを切る
    • 煮る
  2. ②タルト生地作り
    • こねる
    • 焼く
  3. ③整形する
    • ジャムを作る
    • カラメルを作る
    • 型にりんごを並べる
    • 焼く
    • タルト生地をのせる

ざっくりとこんな感じ。作業時間は一時間が目安よ。

フィリングを作る

それじゃさっそくタルトタタンを作りましょう。
ちなみに「フィリング」はお菓子用語でタルトに載せる具のこと。タルトタタンの場合はりんごを柔らかく煮たのがフィリングになるわね。

りんごの皮をむく

りんごを縦半分にカット。


3〜4等分のくし型に

なるべく同じ大きさに。火の通りが均一になって出来栄えもよくなるの。

皮をむいて種と軸の部分取って。


皮と種の部分も使い道があるのよ。まだ捨てずに取っておきましょうか。


余談だけど、実はわたしりんごの皮むきが超苦手なのよ。

そこでピーラーを使ってみたら楽だったの。さくさく皮がむけて大喜び。
包丁でむくのが苦手ならぜひ試してみてね。

りんごを煮る

今回のレシピはりんごを電子レンジで加熱(=煮る)します。鍋に比べ時間が1/3も短縮できるの。

レンジ対応の耐熱容器を用意したらりんごの重さを量って(器の重さは抜くこと)、1/10量のグラニュー糖を加えるの。
りんごが約700gだから、グラニュー糖の量は70gね。


そうしたら軽くゆすって。


ではチンしましょうか。500Wのレンジで20分チンするの。
その前に中央を空洞化させておくの。これはレンジの特性上、中央は火の通りが悪いからよ。

ここでしっかりりんごを柔らかくするのがコツ。

なぜかというとタルトタタンは「フィリング→タルト生地の順に焼き、最後に裏返しながら取り出す」っていうかなり変わった作り方だから、取り出す時にりんごが崩れやすいの。
そうならないよう少しでも多くのりんごを型にぎゅうぎゅう詰めなければならないのよ。

タルト生地を作る

林檎を煮ている間にタルト生地を作りましょう。

生地をこねる

生地の材料は2つ、ホットケーキミックスとバターを使います。

お菓子作りなら無塩バターなのが一般的。でもここではあえて有塩にしました。
林檎の甘さと生地のしょっぱさのバランスがいいの。

バターは1センチ角に切って(使う直前まで冷蔵庫で冷やしておくこと)


ビニール袋にホットケーキミックスとバターを入れたらもみもみ。
手が汚れないからいいでしょ。これすごくもみ心地もいいのよ(笑)ストレス解消になりそう。


3分くらいもみ続けると粉とバターがなじんでポロポロに。
こんな風になったら生地をこねるのは終わりよ。

生地を焼く

焼いた時割れないようにタルト生地を1時間ぐらい休ませるのがセオリー。だけどこのレシピでは省きますわ。
ここから目を疑うようなちょっと面白い作り方をするから見ててね。んふっ

テフロン加工のフライパンにタルト生地を押し付けて薄く伸ばします。


中弱火にかけます。しばらくすると油分が溶け出してドロっとしてくるわ。


見た目完全アウト~
これは大失敗じゃない!な~んてことはないから大丈夫よ(笑)
もうちょっと我慢して。だんだんいい香りがしてくるの。


そしたら木べらで粉々になるまで崩して。
写真のように焦げ茶色になったら火を止めます。

バターを加えて余熱て溶かしたらよく混ぜ合わせます。

ドロドロに戻っちゃったわね。でもバターが冷えると固まるの。

かなり変わった作り方だけど、オーブンが無くてもサクサクでおいしいタルトが作れる。
タルト生地には苦労したけど、おいしく作れる方法を編み出せたわ。

組み立て

いよいよ最終工程よ~ラストスパート頑張りましょう!

ペクチンジャムを作る

レンジで加熱してたボウルの中身を見てみましょう。すごいモクモクで熱いわ。


ちゃんと柔らかくなってるわね。ちょっと味見を…。

甘くてウマー!


底には林檎から出た水分、シロップが溜まってるはず。
シロップを良く切りながらりんごをお皿の上に取り出しておいてね。

残ったシロップに先程とっておいた林檎の皮と種、それとレモン汁を加えレンジで3分チンします。 レモン汁はリキッドタイプが使い勝手○。

写真を撮り忘れたけど、透明だったシロップが赤く色付くの。林檎の皮と種は取り出して捨ててね。

今はまだサラサラだけど冷えると固まってジャムになります。これはりんごの皮に多く含まれるペクチンという酵素で作ったジャム。
りんごを余すことなく味わいつくしたいから、フィリングを敷き詰めた後にこのジャムも流し込んでみるわね。

カラメルを作る

いまだ活躍の場がない炊飯器。

いい加減炊飯器を使わないと思ったんだけど、炊飯器でカラメルは作れなかったの。いくら炊飯しても砂糖水が無色透明のまま。
高火力で一気に熱を加えないといけないのかしら。

ということでまたまたレンジの出番です。

耐熱容器にグラニュー糖大さじ4、水大さじ2をいれます。
そこで絶対に混ぜないこと、カラメルにならなくなっちゃう!

焦げた匂いがするまでレンジで加熱を。
最初は500w3分で。後は様子を見ながらにしましょう。

容器がすごく熱いからやけどには十分注意して。ぶくぶく泡立って焦げ茶色になってたら成功ね。
ぐずぐずしてるとカラメルが固まっちゃうから素早く炊飯器の内釜に注ぐの。そうしたら内釜をこれでもかってくらい傾けて底全体にカラメルを伸ばすの。

型にフィリングを並べる

勘が鋭いあなたならもうお気づきでしょうけど、そう、炊飯器の内釜がタルトタタンの型になるんです。

まずは外側に一周林檎を並べ、真ん中にも何個かりんごを押し込むといいわ。
フィリングを崩さないようにね。

ペクチンジャムを上から垂らしてっと。
きっとりんごの風味がアップしますように。あとでこの上にタルト生地をのせるんだけど、接着のりの役割も果たしてくれるはず。

焼く

ようやく炊飯器が活躍する時ね!
炊飯器の普通モードで炊くの。

タルト生地をのせる

焼き上がったらタルト生地をのせていきます。
平らにならしてぎゅぎゅっと押します。強ぎするとりんごが潰れちゃうから弾力を感じるくらいで。


粗熱が取れたら内釜に入れたままで冷蔵庫で一晩置きましょう。

内釜から外す

ドキドキの瞬間ね!
焦りは禁物。いきなり型から外そうとしてもうまく取れなくなっているの。

まず10分くらい保温します。カラメルが溶けて剥がれやすくなるから、あとは爪楊枝で外回りをぐるり。
ゴムベラでやろうとしたら、バキってタルト生地が割れたから危険よ~

お皿で抑えながらひっくり返せば完成よぉ!



たまに林檎がずるっと落ちちゃう時も。それは全然失敗じゃないから手で直しあげてね。

どうかしら?美味しそうに見えるでしょ?

食べるよぉ

カラメルの色がりんごに移って、キラキラ輝いて見えるでしょ?
芸術作品よこれ。食べるのもったいないくらいよ。

でも、食欲は我慢できない。それじゃいただきまーすっ!


んふぅ~!!りんごトロトロ~。甘さとカラメルの苦みのバランスがちょうどいいわ。
あんな作り方したタルト生地もばっちりサクサクな仕上がりよ。ちゃんとタルトしてるじゃない!

すごくおいしい。

材料(炊飯器3合分)

りんご3個
バター(有塩)70g
ホットケーキミックス100g
グラニュー糖80g
レモン汁大さじ2

作り方

1フィリングを作る

りんごは6〜8つ割りにする。皮をむいて軸と種を取ってる。皮と種は後から使用する為取っておく。
耐熱ボウルにりんごとりんごの1/10量のグラニュー糖を加え、ラップをして500wのレンジで20分加熱する。

2タルト生地を作る

バターは1cm角に切り、ホットケーキミックスとバターを粉状になるまですり合わせる。
テフロン加工のフライパンに生地を押し付け伸ばす。中弱火で木べらで崩しながら茶色く色付くまで炒める。
火を止めバターを加え溶かし混ぜ合わせる。

3ジャムを作る

①のボウルからりんごを取り出す。残ったシロップににレモン汁、りんごの皮、種を加えレンジで2分加熱する。

4カラメルを作る

耐熱容器にグラニュー糖と水を加え、レンジで3分〜加熱する。
焦げ臭い臭いがしてきたらすぐに取り出し、炊飯器の内釜に注ぐ。

5焼く

内釜にりんごを敷き詰め、ジャムをかけて炊飯器の普通炊きモードで炊く。

6タルト生地をのせる

フィリングの上にタルト生地を平らになるよう、押し付ける。粗熱が取れたら冷蔵庫で一晩寝かせる。

7取り出す

保温機能で10分温めたら、爪楊枝で一周させ、皿を抑えながら裏返す。

1 件のコメント :

  1. こんにちは。炊飯器タルトタタンでたどり着きました。タルトの粉に混ぜるバターと生地を焼いたあとに加えるバターの分量がしりたいです。

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